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こんなことを考えたのアーカイブ

事業がトレードオフの関係になっていないか

editorial_spontaneity_tradeoff
Creative Commons License photo credit: kenjimori

 Aという事業をすることによって、本来やるべきであるBという事業ができなくなっているということはないか。NPOにはしばしばそういう自問が必要であると思います。一方を追求することによって他方を犠牲にせざるを得ないという二律背反の状態のことをトレードオフといいますが、トレードオフになっていないかどうかということですね。

 営利組織である企業であれば、利益というわかりやすい価値で事業の評価をできますが、非営利組織であるNPOの事業は、そうしたわかりやすい一律な価値で評価されるわけではないので、なんとでもよかったことにしてしまいがち。しかし、そうして大甘評価をつけてしまうと、成果を上げてない事業が居残ってしまい、もしその事業をやっていなければできたであろう、もっと社会的ニーズの高い事業ができていないかもしれない。

 後者の事業は、実際には行われていないわけだから見えにくい。そうしたものがあること自体に思い至らないかもしれない。だから、この事業をやっていなかったらできたはずの、もっと社会にとって必要とされる事業はなかったかということについては、繰り返し自問自答しなければならないと思うのです。

これから起きうる課題を予測し、取り組んでいるか

[ W ] Mark Weaver - Why Do We Need Predictions
Creative Commons License photo credit: Cea.

 市民活動団体やNPOは社会の課題を解決すべく活動している組織のことですが、取り組んでいるのはたいてい現在起きている課題についてです。しかし、いずれ起きることが予測される課題もたくさんあります。夏になれば暑くなるし、冬になれば寒くなる。人口減少も起きるし、少子高齢化はますます進みます。

 震災被災地の仮設住宅では、冬の寒さ対策が遅れて行政当局が批判されました。これも確実に起きることがわかるはずのことでしたが、先のことに思いを巡らせるのが遅かったために、対策を取るのも遅れてしまいました。

 NPOは、目の前で起きている課題については緊急性が高いものとして一生懸命取り組みますが、今後起こるであろうことについて、どれだけ予測を立てているか。間近に迫ってからでは、取りうる手が限られたり、問題の深刻さが増したりします。先読みすることも、NPOにとって大事な能力の一つです。

人材不足に陥らないための人材育成

Kwela Hermanns @ Quantified Self 2011
Creative Commons License photo credit: Sebastiaan ter Burg

 なかなかメンバーが増えない、スタッフを募集してもいい人材がなかなか集まらないというNPOは少なくありません。その場合、人材難の理由について、特殊な分野だからとか、あまり一般的な関心の高い分野ではないからといった言い訳をしがちですけれど、人が必要になったときだけ探すといったことではなく、普段から組織外部向けの人材育成が必要だと感じています。

 これまであまり人材育成を行っていなかった団体も、もしやるとしたらどのようなプログラムになるか考えてみると、自分たちの活動や仕事の見直しになります。そして、人材育成の講座やセミナーをやってそれで終わりではなく、参加した人とはその後も接点を持てるようにする、可能であれば継続して何かの活動に参加してもらえるような仕組みを用意しておくと、いざ人が必要となったときに雲の中から探さずにすむでしょう。

地域全体に対する視野はあるか/5年10年の長期スパンで考えているか

Deep Night Vision
Creative Commons License photo credit: AllexBk

 先日、とある分野のNPOリーダーたちの座談会の記録を読んでいたら、発言の深みがそれぞれ違うことに気づきました。どのへんがそうした違いを生み出しているのかというと、発言の内容が深いリーダーの特徴は以下の2点でした。

1)自分の組織の周囲もしくは分野のみではなく、地域全体に対しての視野を持っている。
2)地域全体に対しての視野を持った上で、5年10年といった長期のスパンで考え、取り組んでいる。

 もう一個付け加えると、発言の内容が深かった方は、他の地域リーダーと地域の課題とビジョンについて認識を共有し、長期のスパンで一緒に課題に取り組んでいるらしいのですね。どんなに力のあるNPOでも、単体でできることは限られてます。別のNPO、別のセクターの方々と認識を共にしているというのは、地域課題を「総働」で解決していくにあたり重要なことです。

 地域の中で自分たちの組織をどう位置づけるか、一緒に地域の課題に取り組む人・組織はどういったところか、その人たちと認識を共有し協力関係を築いていく場をどう作るか。ちゃんとやろうとすると、とても手間のかかることですが、10年後くらいのビジョンをきちんと持ち、それを実現していく計画&アクションが必要ですよね。

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