中間支援

取り組むべきコアの課題と、提供できるコアの価値は何か

 NPOにとって大切なことは、取り組むべきコアの課題と、それに対し提供できるコアの価値は何かということだと思う。

 対象と事業が比較的はっきりしている団体であれば、この問いに対する答えも出しやすいだろうけれども、多くの事業を手がけている団体や、中間支援団体にとっては答えるのが意外と難しいかもしれない。

 後者の問いについての、地星社の暫定的な答えは「社会をよりよくしようとしている人や組織を対象に、課題にフォーカスした個別支援を行い、社会変革につなげる」である。社会変革まで行っていないので、まだ提供できていないではないかと言われればその通りなのだが。

 もうちょっと、地星社が取り組むべきコアの課題と、提供できるコアの価値について考えてみたい。

現場の声を聞いているか

NPOの中間支援という仕事をしていると、普段接する層というのがかなーり偏るのではないかと思う。

相談対応とかでお話を伺うのは、代表や事務局長など団体のマネジメント層か、もしくは事務を担当している事務局スタッフである。NPOという狭い世界で、さらにそのマネジメント層か事務スタッフとしか接していないのだ。例えば、福祉系のNPOで高齢者のケアを担当している現場のスタッフに接するということはあまりない。

NPOの運営相談で接するのはマネジメント層でも、課題解決の答えを持っているのは現場スタッフだったりする。代表や事務局長の話と、現場の声はまた違うということも最近よくわかってきた。受益者や支援者の見方もまた違うだろう。

そういう多面的な捉え方をすることを、より意識しておかないといけないと思う。

震災から4年目の中間支援組織の役割について

 改めて、課題へのフォーカスが必要ではないか、ということを考えています。

 ともすると、中間支援組織は、NPOが活動している内容を通してしか課題を見ていないので、そこから見えること以上のものを把握できないおそれがあります。その場合、課題はあるのにそれに取り組むNPOがないため、課題の存在自体が見えないということが生じます。

 それから、今、復興支援活動として行われているNPOの事業のうち、ある程度の規模以上のものは公募助成の資金によることが多いのではないかと思いますが、公募助成にも同じような問題があると考えています。

 公募の助成金の審査では、当然ながら申請されてくる案件に対してフォーカスされます。申請事業はどのようなものか、申請団体は申請事業を遂行するだけの力量はあるか、信頼できる団体かとか。課題の大きさについては、多少は考慮されるでしょうが、それ自体が審査の対象になるわけではありません。それよりも、この事業は持続可能じゃないからとか、この団体は力量が足りないからとか、そういう理由で助成金は不採択になってしまいます。公募の助成金なのだから、それは当たり前のことです。

しかし、助成金が不採択になって、その課題に取り組むNPOがなくなったとしても、課題はそのまま残ります。また、公募しても誰も手を挙げない課題については、やはりそのままです。

 そうした状況を踏まえた上で中間支援組織が何をすべきか。私が考えているのは次のことです。丸数字は優先順位です。

 課題を特定した上で、

①課題と担い手をつなげる
②担い手同士をつなげる
③担い手と、課題解決に必要な社会的資源や外部支援者をつなげる

 そして、これと並行して「担い手を支える」があると考えています。また、課題に対する「嗅覚」を研ぎすますこと、自らも課題について調べてみることというのが前提です。

 そこで地星社でも、こうした動きをしていくべくちょっとずつ準備を進めています。被災地の「子ども」や「子ども支援」に重点を置いて情報を集め始めているのもその一環です。この他にも、ある特定の課題で、動きをつくっていきたいと思っているものがあります。

 また、当然ながら地星社だけでどうにかなる話ではなく、多くのみなさんと協力しながら進めていかないとどうにもならないことばかりです。布田としては今こんなことを考えていますということで、ここに載せておきます。