タグ : 政治

【さいたま市市民活動サポートセンター】市議会・市長記者会見の映像


平成27年9月定例会 決算・行政評価特別委員会
10月5日 ◇市民生活委員会関係審査
1:04:30-1:35:00

平成27年9月定例会 決算・行政評価特別委員会
10月9日 ◇討論・採決
自民党 青羽健仁議員
0:00-29:00
公明党 谷中信人議員 松下壮一議員
1:14:30-1:38:00
動議 附帯決議
2:45:30-3:19:00

平成27年9月定例会
10月15日 ◇本会議
議員提出議案
1:24:00-2:38:00

平成27年9月定例会
10月16日 ◇本会議(最終日)

2015年10月22日
市長記者会見
25:00-58:00

さいたま市議会 平成27年6月定例会から市民活動と政治活動に関する質疑


さいたま市議会の平成27年6月定例会の会議録より、市民活動と政治活動について行われた質疑について掲載します。以下の会議録検索システムから検索した結果です。

さいたま市議会 会議録検索システム

     〔青羽健仁議員登壇〕
◆青羽健仁議員 (前略)
 時間がなくなってしまいましたが、最後に、議長、市民活動と政治活動について、非常に重要なのですけれども、時間がないから、これ、分割でやろうと思ったのだけれども、一括でお願いしたいと思います。いいですか。
○桶本大輔議長 はい。
◆青羽健仁議員 まず、市民活動の定義、これをお伺いしたい。
 2番目は、公共施設、最初から絞ってしまいますけれども、市民活動支援センター、いわゆるコムナーレ、ここでの市民活動と政治活動の明確化、これをどのようにされているのか、お伺いしたい。
 国民、市民を二分する議論というのがありました。教育委員会に聞くつもりは全くありませんから。例示ですから。9条俳句で国民、市民を二分するような議論を市が発信すべきではないというふうに市長がおっしゃった。だから、例えばうどんが好きか、そばが好きかというのは、これは国民議論二分するかもしれないけれども、そんなこと言っているのではないのだ、市長。やっぱり政治的に注目されている議論については、市がかかわるべきではないという観点からの市長の発言だと思うのだけれども、このことについての、まず確認を3点お願いします。
○桶本大輔議長 遠藤副市長
     〔遠藤副市長登壇〕
◎遠藤秀一副市長 青羽健仁議員の御質問の2 市民活動と政治活動について、(1)、(2)、(3)につきまして一括してお答えいたします。
 本市は、市と市民一人ひとりが持てる力を合わせ市民活動を推進し、協働を積み重ねていくことより、互いに信頼し、協調してまちづくりを進め、活力にあふれた地域社会を実現するため、さいたま市市民活動及び協働の推進条例を制定しております。
 この条例の第2条におきまして、本市では市民活動を、市民が地域又は社会における課題の発見及び解決のために、自発的かつ自主的に行う非営利で公益的な活動と定義しております。同条においては、宗教の教義を広めることを目的とする活動や政治上の主義を推進することを目的とする活動、また特定の公職の候補者もしくは公職にある者を支持、反対することを目的とする活動につきましては、この活動を市民活動から除くものとしております。
 公の施設の利用につきましては、地方自治法第244条において、「普通地方公共団体は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない」、「普通地方公共団体は、住民が公の施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならない」とされております。
 市民活動サポートセンターにつきましても、公の施設でありますことから、正当な理由なく住民の利用を拒むことはできないこととなっております。ただし、先ほど市民活動の定義におきまして申し上げましたように、いろいろ除外する点につきましては、市民活動サポートセンターの利用を制限させていただいているところでございます。
 これらの利用のほかに、市民活動サポートセンター条例第15条で禁止しているセンターの秩序を乱すこと、また他の利用者に迷惑を及ぼすことなど、こういった事項に抵触する場合は、その施設の利用について制限をとっております。
 今回、より一層の注意を払いながら来館者の利用状況の把握に努め、市民活動サポートセンターの利用制限事項に該当するような政治活動が認められた場合には、適切な対応をとってまいりたいと考えております。
 以上です。
○桶本大輔議長 青羽健仁議員
     〔青羽健仁議員登壇〕
◆青羽健仁議員 遠藤副市長の言ったことに少し私異議があるのは、指定管理者なのだ。指定管理者の指定というのは行政処分だから、法解釈が多少違うところがある。それだけはまず申し上げたうえで、市民活動と政治活動の線引きというのは非常に難しいところがあるのだけれども、少なくとも今のコムナーレ、あそこの市民活動サポートセンターの運営状況を見ると、登録した団体が優先的に使えるエリア、それで地域団体が使えるエリア、両方が混在して使えるエリアと分かれているのだ。そこの登録した団体が使えるエリアは登録しなければいけないわけだ。
 私、一番問題なのは、少し聞きます、今。原発埼玉県民投票準備会というのは登録されていますか。あるいは、九条の会というのは登録されていますか。あと、もっと問題だと思うのは、捏造慰安婦問題を糺す日本有志の会、これ登録されていますか。
○桶本大輔議長 遠藤副市長
◎遠藤秀一副市長 ただいまの青羽議員の再質問ですが、今おっしゃった団体で、原発、また九条に関する団体については登録はされております。
○桶本大輔議長 青羽健仁議員
     〔青羽健仁議員登壇〕
◆青羽健仁議員 私、びっくりしたのだけれども、そういうのがいっぱいあるのです。少なくとも原発問題だとか集団的自衛権と憲法9条とか。私、誤解がないように申し上げておきますけれども、日本共産党の皆さんはよく知っているとおり私は護憲派なのだ。だから、これについて反対するつもりは全くない。だけれども、公共施設でこういうことやること自体に問題がある。まだ、これは未確認なのだけれども、例えば我々議会の政務活動費を情報公開して、資料を持っていって、あそこでコピーしている人たちがいるのだ。
     〔何事か言う人あり〕
◆青羽健仁議員 許せない。職員は何をやっているのだ、あそこに一緒にいて。これは市民活動を推進するということを我々は説明を受けているのです。市民活動団体ではないのだ。しかも、政治的な動きをする団体ではないのか。市長、県議会議長にまで陳情を出した団体ですよ、これは。明らかに政治活動ではないか。この責任はどうするのですか、遠藤副市長。市長。
○桶本大輔議長 遠藤副市長
◎遠藤秀一副市長 青羽議員の再々質問にお答えいたします。
 利用団体が、先ほど申し上げました市民活動の定義で除外される活動等を行っていると認められる場合は利用を制限しているところでございますが、その活動につきましては、定款またそういった登録の内容について確認はしているところでございますが、これらの活動につきましては、市民の皆様、またいろいろな皆さんから御意見をいただいた際には適切に対応してまいりたいと考えております。
○桶本大輔議長 青羽健仁議員
     〔青羽健仁議員登壇〕
◆青羽健仁議員 この問題は、我々、そんな甘くとらえていません。非常に問題だと思っている。もともとこれは運営の制度のやり方から直さないと直らない。ずっとこのまま固定してしまう。10年間やっているのだけれども。私、毎年、いろいろなところで言っているのだ。こういうことやっている、営利活動もやっていると。そのたびに同じ答弁ではないか。10年間変わらない、遠藤副市長。これは絶対、今年は指定管理者募集の時期だけれども、市長、一回直営にして、このことはきちんと整理しなければいけないと思います。後で市長に全部資料をあげるけれども、これは目を疑う。だって、登録している団体しか使えないところでパネル展やっているのだから、原発反対とか、安全保障とか。これ、政治活動でしょう。それで、地元の自治会があそこがあいているから使わせてくださいと言うと、そこはNPO専用ですから、あなたたちはだめだと言われるのだ。だれのための施設だというのだ。私がたまに日曜日に行くと、市の職員だとおぼしき人間がそこでNPOと一緒にやっている。全部証拠はあるけれども、そこまでやるつもりは今はない。時間もないから。市長のいい答弁を聞いたからそこまでやるつもりはないけれども、私ども会派としてもこれは今後も徹底的にやりますから。これは非常に問題だと思いますから、これから徹底追及していくということを申し上げて、市長、ぜひ最後に一つだけ、議長。市長、この実態をきちんと報告して、実態を調べて、市長みずから報告してほしい。この答えだけ欲しい。
○桶本大輔議長 市長
◎清水勇人市長 現状の状況については十分把握していきたいというふうに思っております。
○桶本大輔議長 以上で、青羽健仁議員の質問は終了いたしました。(拍手起こる)
 次に移ります。

さいたま市市民活動サポートセンターにおける市民活動と政治の関係の問題を市の条例から考える


さいたま市市民活動サポートセンターの利用団体の中に原発や憲法9条、拉致問題など政治的テーマを扱う団体があることを自民党市議らが問題視しした件について、まず特定非営利活動法人(以下、NPO法人)と政治活動の関係から見ていきました(NPO法人と政治活動の関係について)。

では次に、さいたま市の条例から今回の問題について考えていきたいと思います。さいたま市市民活動サポートセンター条例では、第1条に設置目的、第5条に利用資格が規定されています。

第1条 さいたま市市民活動及び協働の推進条例(平成19年さいたま市条例第19号。以下「推進条例」という。)第8条の規定に基づき市民活動(推進条例第2条第2号に規定する市民活動をいう。以下同じ。)を支援し、その活性化を図るため、さいたま市市民活動サポートセンター(以下「センター」という。)をさいたま市浦和区東高砂町11番1号に設置する。

第5条 施設等のうち、多目的展示コーナー、団体ロッカー、メールボックス及び貸出機材(以下「貸出施設等」という。)を利用することができる者は、市民活動団体(推進条例第2条第3号に規定する市民活動団体をいう。)であって、市内で主たる活動を行うものとする。
2 貸出施設等を利用しようとする者は、あらかじめ利用の登録をしなければならない。

このように、さいたま市市民活動サポートセンターは「市民活動を支援し、その活性化を図る」施設で、その貸出施設を利用できるのは「市民活動団体」であると定められています。

この条例でいう「市民活動」「市民活動団体」は、さいたま市市民活動及び協働の推進条例(以下、推進条例)の第2条において規定されています。

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 市民 市内に居住し、若しくは滞在し、又は通勤し、若しくは通学する者をいう。
(2) 市民活動 市民が地域又は社会における課題の発見及び解決のために、自発的かつ自主的に行う非営利で公益的な活動をいう。ただし、次のいずれかに該当するものを除く。
ア 宗教の教義を広め、儀式行事を行い、又は信者を教化育成することを目的とする活動
イ 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを目的とする活動
ウ 特定の公職(公職選挙法(昭和25年法律第100号)第3条に規定する公職をいう。以下同じ。)の候補者(当該候補者になろうとする者を含む。)若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対することを目的とする活動
(3) 市民活動団体 市民が自由な意思に基づいて集まり、自律的に市民活動を行う団体をいう。

政治にかかわるのは第2条(2)のイとウです。これらの条文は特定非営利活動促進法(以下、NPO法)第2条2項2号のロとハとほぼ同じ文言であることがわかります。推進条例のイでは「主たる」という言葉が入っていないのが違いです。

よって、推進条例での市民活動の規定は、NPO法でのNPO法人についての規定をもとにしており、その条文の解釈はNPO法のものを基本的に引き継いでいると考えられます。もし別な解釈がされるように条例をつくりたいのであれば、条文をNPO法とは異なる表現にするはずだからです。

推進条例の定義からすると、ここでいう市民活動からは、(たとえ従たる目的であっても)政治上の主義の推進等を目的とする活動および特定の公職者等を推薦する等を目的とする活動は除かれるということです。

つまり、ここでも「政治上の施策」の推進もしくは反対の活動は制限されていませんし、「目的とするもの」でなければ、市民活動団体が結果として特定の公職の候補者の推薦等とみなされる活動を行うことまでは否定されていないと言えるでしょう。

報道によると、自民党市議らによって問題とされたのは原発や憲法9条、拉致問題などを扱う団体とのことした。個別の団体の具体的な活動についてはわからないので一般論になりますが、これらの団体がその活動目的にもとづいて政治上の施策の推進あるいは反対をすることや、扱うテーマから特定の政党・政治家の政策に賛成あるいは反対の活動をすることは、推進条例の市民活動の定義からは外れないと考えられます。

上述のような解釈の範囲内において問題がないにもかかわらず、この推進条例の条文を拠り所として市民活動と政治の関係を問題視するのであれば、それは条例の解釈を恣意的に変えていることになるでしょう。

続きの文章を書きました→【さいたま市市民活動サポートセンター指定管理制度停止問題】なぜ声を上げなければならないのか – 市民的公共の観点から

NPO法人と政治活動の関係について


さいたま市市民活動サポートセンターの利用団体の中に原発や憲法9条、拉致問題など政治的テーマを扱う団体があることを自民党市議らが問題視し、同センターの指定管理者制度を取りやめる条例改正案が2015年10月16日、市議会で可決されました。これは公共性の確保などの観点から、非常に大きな問題だと思われます。

さいたま市市民活動サポートセンターはさいたま市の設置する公共施設であることから、何が問題か、あるいは問題でないかは、施設の設置条例を確認する必要がありますが、まず議論の前提として、特定非営利活動法人(以下、NPO法人)と政治活動との関係を法律の面から見ていきます。

なお、この稿ではNPO法人についてのみ扱い、他の法人格や任意団体については扱わないものとします。そして、今回のさいたま市市民活動サポートセンターの件については、稿を改めて論じます。

結論を最初に言うと、NPO法人は政治活動ができます。ただし、いくつかの制約があります。

以下、要点を説明します。

①NPO法人が「政治上の施策」の推進をすることにNPO法上の制約はない。

特定非営利活動促進法(以下、NPO法)の第2条2項2号では、NPO法人の要件について以下の規定があります。

イ 宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とするものでないこと。
ロ 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを主たる目的とするものでないこと。
ハ 特定の公職(公職選挙法 (昭和二十五年法律第百号)第三条 に規定する公職をいう。以下同じ。)の候補者(当該候補者になろうとする者を含む。以下同じ。)若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対することを目的とするものでないこと。

政治活動に関係があるのはこのうちロおよびハです。まずロから見ていきましょう。

ロの「政治上の主義を推進等」の意味については、政治資金規正法第3条1項等の「政治上の主義若しくは施策の推進等」という条文から来ています。ここで大事なポイントは、「政治上の主義の推進」と「政治上の施策の推進」は別のものであり、NPO法において後者についての制約はないということです。

それでは「政治上の主義」と「政治上の施策」はそれぞれどういうものでしょうか。

「政治上の主義」とは、政治によって実現しようとする基本的、恒常的、一般的な原理や原則を指し、資本主義や社会主義といったものがこれに当たります。「政治上の施策」は、政治によって実現しようとする具体的な方策を指し、自然保護や老人福祉対策などがこれに当たります(*1)。

よって、NPO法人がある政策を提言する、あるいはある政策に反対するということについて、NPO法上は問題ありません。

②「主たる目的」でなければ、NPO法人が「政治上の主義」を推進してもよい。

NPO法第2条2項2号のロでは、「主たる目的とするものではないこと」との言葉が入っています。つまり、主たる目的では政治上の主義を推進できませんが、従たる目的であれば構わないということです(*1)。

③「目的とするもの」でなければ、NPO法人が結果として特定の公職の候補者の推薦等とみなされる活動を行うことまでは否定されていない。

NPO法第2条2項2号のハでは、「目的とするものではないこと」と書かれています。これはNPO法が制定される際、参議院の段階で修正で入れられた文言です。その趣旨は、定款に書かれるような事業活動の範囲として選挙活動等が行われないのであれば、結果的、偶発的、あるいは付随的な形で公職者等を批判するということには当たらないようにするためです(*2-②)。

やや長くなりますが、NPO法の逐条解説での説明も引用します。

また、本条2項2号ハの趣旨は、特定の公職の候補者等の唱える「政策」について、それを支持したり、反対すること、つまり、これらの者について選挙において当選を得せしめ、あるいはそれに反対するような活動およびそれと同類の活動を目的として活動することを禁止している、と限定的に解釈されるべきである。たとえば、特定の政党や候補者の政策に反対や批判をすること、賛成をすることは、団体の目的の範囲内であれば許されると解釈できる。また、団体の目的から行う住民訴訟も可能である。
(堀田、雨宮編『NPO法コンメンタール-特定非営利活動促進法の逐条解説』1998年 p.94 )

よって、例えば環境保護を目的とするNPO法人が、その活動に付随して、環境破壊を伴う開発を行おうとする特定の政治家・政党の政策に批判や反対をすることや、自然保護を推進しようとする特定の政治家・政党の政策に賛成することは禁じられていないと言えるでしょう。

④認定NPO法人は一般のNPO法人よりも政治活動の制限がある。

認定NPO法人の場合、NPO法第45条1項4号イにおいて次のような規定があります。

イ 次に掲げる活動を行っていないこと。
(1) 宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成すること。
(2) 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対すること。
(3) 特定の公職の候補者若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対すること。

NPO法人の要件と異なるのは、(1)(2)については「主たる目的とするものでないこと」、(3)については「目的とするものでないこと」という文言がなくなっていることです。そのため、認定NPO法人においては、政治上の主義の推進等の活動や特定の候補者等の推薦等の活動は、その目的にかかわらず認められていません。

しかし、認定NPO法人においても、「政治上の施策」の推進や反対の活動をすることには制限がありません。

 

以上見てきたように、NPO法上、一部制約はあるものの、NPO法人が政治活動を行うことはできます。「NPO法人は政治活動をしてはならない」という意見がしばしば聞かれますが、NPO法上はそれは当たらないと言えます。

続きの文章を書きました→さいたま市市民活動サポートセンターにおける市民活動と政治の関係の問題を市の条例から考える

*1 詳細は、NPO法の逐条解説(堀田、雨宮編『NPO法コンメンタール-特定非営利活動促進法の逐条解説』1998年)や内閣府ホームページのQ&A(3-8-3、3-8-4)等を参照してください。

*2 NPO法は超党派による議員立法によってつくられた法律です。国会における提案者側の答弁が、条文の解釈にも反映されています。関係する答弁を以下に掲載したので、こちらも参考にしてください。

①1997年5月29日 衆議院内閣委員会

金田(誠)委員:(前略)
 この宗教に関する条項の次に、「政治上の主義を推進し、」という条項が連なっているわけでございます。第二条第二項第二号のロでございますが、「政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを主たる目的とする」というものは、これは認証外になってしまうわけでございますけれども、その解釈でございます。
 先ほど来も主義と施策の違い、既にもう明らかになったかなと思いますけれども、繰り返しになりますが、確認をさせていただきたいと思います。特定の政策を提言をし、これを目的とするという活動は、この規定による「政治上の主義」ということとは別だ、含まないというふうに理解をしていいかどうか、再度確認をさせていただきます。
(後略)

辻元議員: ここの部分は、この案をつくるときも随分議論してきた部分ですので、正確にお答えするために、私たちがこの提案者と、そして法制局の皆さんのお知恵もかりまして、一文つくってありますので、これをしっかり読ませていただきますので、御確認ください、間違えると大変ですから。
 「「政治上の主義」とは、政治によって実現しようとする基本的・恒常的・一般的な原理・原則をいい、自由主義、民主主義、資本主義、社会主義、共産主義、議会主義というようなものがこれに当たる。」この政治上の主義と政治上の施策とは区別されております。ですから、政治上の施策の推進、支持、反対を主たる目的とすることは禁止されておりません。この政治上の施策とは、政治によって実現しようとする比較的具体的なもの、例えば公害の防止や自然保護、老人対策等というものと解されております。
 なお、主たる目的とするものではあってはならないと規定されておりますから、政治上の主義の推進等であっても、これを従たる目的として行うことは禁止されておりません。
 それと、今御指摘の、さまざまな政策を提言していく、これは今いろいろな市民活動の中でも活発に行われていることで、これは施策に当たりますので、できるというふうな解釈です。それから、その施策に対する政策提言が、どのようなお立場であっても、この法律によっては制限されるものではないというふうに確認できます。
(後略)

②1998年3月17日 衆議院内閣委員会

倉田委員:(前略)
 そこで、今の話の続きでもう一点、これは今回参議院段階で修正をされたことにもかかわるわけでありますけれども、「特定の公職の候補者若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれに反対することを目的とするものでないこと。」こういうふうにございます。
 ここの文でございますが、例えばこれも、法人として認証された団体は、ここに言う公職者に対するいわば批判、この批判の自由というのを制限されたようにも見えます。この点、憲法上保障される表現の自由と問題ないのかどうか。また、この部分は衆議院段階でも問題になったわけですけれども、主たるという言葉がない分だけ余計にそう見えるわけでございますが、この点、参議院としてはどうお考えになったのか。
 私がこのように申し上げますのは、例えば、この法人が首長を相手に訴訟を起こしたり、あるいは、首長をやめろ、こうリコール運動を起こしたりするようなことが、公職者に反対することを目的とするものでないことという規定からすればできなくなるおそれがあるのではないのか、そう思うわけです。この点はどうでしょうか。
 こう申し上げますのは、例えば、公職選挙法、ここに言う公職者というのは、例えば首長であるとかあるいは政務次官だとか、いわゆる選挙によって選ばれたことが当てはまるんだと思うのですね。そういう人たちに対してはそういうことを、反対することをしてはいけないけれども、例えば事務次官だとか副知事だとか、そういう人たちに対してはやってもいいみたいな形になってしまって、この辺どうなのかなと何となく疑念を持ったわけです。
 「反対することを目的とするものでないこと。」と、参議院ではこのような修正を入れていただいた、私はこのように理解をいたしておりますが、今私が申し上げました点については、提案者としてはどのように理解をされておられるわけでしょうか。

山本(保)参議院議員:(前略)
 まず、立法者意思として、この条文が表現の自由でありますとか結社の自由等に触れるものではないと先ほど海老原議員からもお話がありましたように、そういうものではないのだということは確認させていただきましたが、しかし、法文である以上、この法文がひとり歩きするようなことがあっては困るわけであります。本来的には全面削除もしくは全面書きかえを私どもは最後までお願いいたしましたけれども、諸般の事情からそれは難しいという御返事でありましたので、私どもとしましてもぎりぎりの妥協としまして、今先生がおっしゃったような修正をお願いし、受け入れていただいたわけであります。
 この「目的」という言葉を入れましたことによりまして、いわば、先ほどいろいろなお話がありましたけれども、結果的に、またあるいは偶発的に、そして付随的な形で公職者等を批判するというようなことには当たらないようにしよう。また、衆議院における提案者におかれましても、今回の議論をずっと見させていただきますと、この条文につきましてはすべて選挙に関する議論しかされていないという、これが立法者意思であるというふうに私どもも考えました。それであるならばということで、「目的とするものでない」と入れさせていただいたわけであります。
 言うなちば、この法人の目的とは、つまりすなわち、定款で定められるような事業活動の範囲としてということでございます。そして、それによって特定の公職の候補者等を推薦、支持、これらに反対することが行われるものでない場合にこれに当たるのであるというごとでございます。ようなということでございますので、定款に定められるようなということから、実際上定款に書いてあるということよりは、客観的に、実態的に、そのようなものとして、目的として動いていたということがここで事後的に判断をされるということはやむを得ないかと思っております。
 それから次に、訴訟等でございます。
 これにつきましては、既に衆議院段階で、衆議院の提案者の方から、住民訴訟等は、これは全く住民として保障された権利であり、これはこの条文に当たらないという答えをいただいております。
 ただし、市長や議員のリコール、解職請求につきましては、リコール自体は選挙運動ではないということでございますが、この法の趣旨であります公職によって選ばれた者についての、その身分についてのものでございます。そこで、この条項の意味しておりました選挙運動類似の活動であると考えられますので、繰り返しになりますが、定款で定められるような法人の事業範囲、事業活動の範囲としては、このことはできないというふうに考えております。
 ただ、当然のことではありますが、法人として行う、法人の目的として行うことはできないわけでございますが、個人あるいはその有志がグループとして行うことについて制約するものではないことは、これはもう当然のことでございます。
(後略)