宮城県内の外国人の人口について

 先日、総務省が「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成25年3月31日現在)」を発表しました。エクセルでデータが公開されています。

総務省|住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成25年3月31日現在)

 データを見てみると、日本人と外国人とのそれぞれのデータがあるので、宮城県内における外国人の人口についてささっとグラフをつくってみました。

 まず、宮城県内各市町村ごとの外国人在住者の人数をグラフにしてみました。仙台市は別格で、9,000人弱の外国人がおり、同じグラフに入れてしまうと他がわからなくなるので、このグラフからは外しました。

宮城県内各市町村の外国人在住者の実数
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 ぱっと見てわかるとおり、だいたい女性の方が男性より多くなっています。嫁不足の農村漁村地域に嫁いできたというケースが多いのではないかと思われます。石巻市、大崎市では外国人女性が400人を超え、それなりの人数がいることがわかります。

 次は、宮城県内各市町村における外国人在住者の人口に占める割合をグラフにしてみました。

宮城県内各市町村における外国人在住者の人口に占める割合
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 実数ではそれほど多くなくても、自治体の人口から割合を出してみると、他と比較して多くなっているところがあります。これは実数だけを見ているとわからないことです。沿岸部ですと、女川町、南三陸町が多いです。この中には被災されている方も少なからずいるでしょうから気になりますね。

 最後に、各市町村で女性の人口と外国人女性の人口とを並べて棒グラフにしてみました。これも、仙台市は除いています。

宮城県内各市町村の女性の人口と外国人女性の人口
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 2番目のグラフで見たとおり、外国人女性の割合は0.2%から1.7%くらいで、多くの自治体では0.6%程度です。その数字を母数となる女性全体の数字と比較すると、ほぼないも同然に見えてしまいます。実数で見ればそれなりの人数がいるし、他の自治体との比較で見れば割合が多いという場合でも、3番目のグラフの視点だけしか持っていなければその存在はほとんど見えないでしょうね。

 図らずしも、元が同じ数字でもどの視点に立つかで見え方がまったく異なるという好例になりました。行政はどの視点で見ているでしょうか。また、支援団体はどの視点で見ているでしょうか。

 被災した在住外国人の支援ということでは、NPO法人笑顔のお手伝いが精力的に活動を続けています。もっとも弱い立場に置かれている人たちを支える大事な活動です。

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